アンダーグローLEDが直接実装可能になりました!
Zincの基板はこれまでちょっとずつ違ったバージョンがありましたが、機能的に変わりはありませんでした。Zincは乳白色のスイッチプレートを照らすバックライトLEDを念頭に置いて設計されているため、キーボード底面側のアンダーグローLEDについては消極的で、申し訳程度にLEDテープのパターンを引き出すのにとどめていました。実際にLEDテープを取り付けようとするとスイッチの足などに干渉したり、そもそもボトムプレートとの嵩が足りないなどの空間的な問題をクリアしなくてはならなかったのです。
しかし、最近はクリアマットやガラスマットなどのアクリルを使ったバージョンを作っていることもあり、アンダーグローも欲しくなってきたのです。そこで今回の新基板では、アンダーグローLED用の実装パターンを増設しました。こちらのLEDはバックライト側とは違ってWS2812Bという5050サイズのチップを使っています。WS2812Bの利点は実装時の耐熱性が少し高いことです。実装方法が基板に開けた穴に埋め込んでランドとブリッジさせるというアクロバティックなバックライトとは違って通常のマウント方式でもあるため、はんだ付けの難度はそれほど高くはありません。とはいえそもそもリフロー用の部品なため、はんだを流し込むのは容易とは言えませんが、比較的熱に強いのでやり直しが効くのはやはり助かります。
【実装時の注意点】
アンダーグローのみ実装される場合は、基板裏ProMicro下の右端にあるUnderLEDのパッドをはんだで盛るなどしてジャンパーしてください
バックライトとアンダーグローの両方を実装される場合は、さらにその下方にある(最下行の右端)ExtraLEDのパッドをジャンパーしてください
バックライトのみの場合はこれまで通りジャンパーは不要です
なお、新基板として販売するのは赤基板と白基板です(OTKBはボトムプレートもマットブラックのためアンダーグローにする意味がありません。またパープル基板は旧仕様バージョンの在庫限りでいまのところ再生産の予定がありません。赤基板は新基板ですが在庫のみで終了)。
ファームウェア対応
ファームウェアについても対応版を用意しました。いずれ本家にPRしますが、当面はわたしのリポを参照ください。
https://github.com/monksoffunk/qmk_firmware/tree/zinc_splitcommon
・アンダーグローのみを実装した場合はカスタマイズでunderのオプションを付けてビルド
make ZINC=under zinc:default
・バックライトとアンダーの両方を実装した場合はbothのオプションが必要
make ZINC=both zinc:default
また、点灯パターンの左右連携についても選択することが出来ます。通常、分割キーボードに実装されている点灯パターンは左右とも同じ色/アニメーションが双方内で完結するものです。たとえばスネークであれば左は左の中で流れ、右は右の中で流れますし、グラデパターンであれば左は左の中でグラデが、右は右の中で左と同じグラデが点灯します。
今回の新ファームの場合、コンティニュアスモードを意味するcontを付けることにより、左右を通して色/アニメーションが展開されます。つまり、スネークなら左と右を通して動き回りますし、グラデーションは左右全体のグラデーションとなります。
・バックライトとアンダーの両方を実装し、コンティニュアスモードに設定
make ZINC=both,cont zinc:default
なお、今回のファームはqmkコアのsplit_commonを使うように変更しました。これにより、左右のLED同期が取れています。これまでズレが気になっていた方にもぜひ導入をおすすめします。
「Zinc新基板到着」に2件のコメントがあります
ZincにもTAB付きLED対応版登場 | 25KEYS
(2020-01-03 - 10:08 PM)[…] Zinc新基板到着 […]
分割型オール1uロースタッガードキーボード:Zinc | 25KEYS
(2020-07-24 - 10:49 AM)[…] アンダーグロウ用LEDチップの取り付け(rev.1d以降オプション→別記事も参考にどうぞ)D49-D54にWS2812B(SK6812miniよりも大きい約5mm角のチップLED)を実装します。穴にはめるSK6812miniとは違っ […]